2026年10月9日金曜日

お金は増えないのに、欲しいものだけは増えていく

 お金は増えないのに、欲しいものだけは増えていく

気づけば、スマホのメモには「欲しいものリスト」がずらりと並んでいます。

新しいイヤホン、気になっていたコート、話題のガジェット、ちょっといい入浴剤。
どれも「今すぐ絶対に必要」というわけではないのに、眺めていると不思議と心が弾みます。

ところが、通帳の残高は、悲しいほどに静かです。
給料日の翌日には、すっと減っていく。
増える気配は、ほとんどありません。

お金は増えないのに、欲しいものだけは増えていく。
これは、私だけの悩みではないはずです。

なぜ、欲しいものはこんなに増えるのか

まず思うのは、欲しいものが増えるのは、決して悪いことではないということです。

「これ、いいな」と思えるのは、気持ちに余白がある証拠でもあります。
毎日がいっぱいいっぱいの時は、欲しいものを考える余裕すらありません。

ただ、今の時代は、欲しいものが生まれる入口が多すぎます。

  • SNSで流れてくる「愛用品」の投稿
  • 通販サイトの「あなたへのおすすめ」
  • 「期間限定」「残りわずか」という言葉
  • 友人や同僚の何気ない「これ買ってよかったよ」

昔は、お店に足を運ばなければ出会えなかった商品が、今は寝転がったまま、指一本で目の前に現れます。
欲しいものが増えるのは、意志が弱いからではなく、増えやすい環境の中で暮らしているからなのです。

「買った瞬間」がいちばん嬉しい

もうひとつ、正直に言えば、欲しいものは「買う前」と「買った瞬間」がいちばん楽しいものです。

届く日を待つ時間。
箱を開ける瞬間。
最初に使う日の高揚感。

でも、しばらくすると、それは日常の風景に溶けていきます。
そしてまた、次の「欲しい」が顔を出す。

これを繰り返していると、お金だけが少しずつ減って、満足感は意外と長続きしない。
そんな感覚に、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。

我慢するより、先に「ならべる」

ここで「全部我慢しよう」と決めても、たいていは長続きしません。
我慢ばかりの暮らしは、それはそれで苦しくなってしまうからです。

私が試してよかったのは、「我慢する」より「ならべる」という方法でした。

① 欲しいものリストに「日付」を入れる

メモに追加した日を書いておきます。
1か月後に見返した時、まだ欲しいと思えるものだけが、本当に必要なものに近づいています。
意外なほど、熱が冷めているものが多いはずです。

② 「いくら」と「何日分の生活費か」を並べてみる

たとえば1万円のものが、自分にとって何日分の食費にあたるのか。
数字を生活に置き換えると、「買う・買わない」の判断が少し落ち着いて見えてきます。

③ 「買ったあとの自分」を想像してみる

使う場面が3つ思い浮かぶなら、それは相性のいい買い物かもしれません。
逆に、「いつか使うかも」としか思えない時は、少し立ち止まってもよさそうです。

④ 「本当に欲しいもの」を1つだけ決めておく

あれもこれもではなく、「今年はこれを買う」と1つ決めておくと、他のものに気持ちが揺れた時の踏ん張りになります。

「増えない」を「減らさない」に変える

お金を一気に増やすのは、簡単なことではありません。
だからこそ、まずは「減るスピードをゆるやかにする」ことから始めるのが、現実的だと感じています。

  • 月の自由に使えるお金を、あらかじめ決めておく
  • 先に少額だけ貯蓄用の口座へ移しておく
  • 気づかないうちに払い続けているサブスクを見直す

どれも地味ですが、積み重ねると「増えない」が「ちゃんと残る」に変わっていきます。

欲しいものがあることは、悪いことじゃない

最後に、ひとつだけ伝えたいことがあります。

欲しいものがたくさんあるのは、あなたの毎日に、楽しみたい気持ちや、より良く暮らしたい気持ちがある証拠です。
その気持ちを責める必要はありません。

大切なのは、その「欲しい」に飲み込まれてしまわないこと。
自分で選んで、自分で納得して、お金を使えること。

お金は増えないけれど、欲しいものだけは増えていく。
そんな毎日の中でも、「これは本当に好きだ」と思えるものを、ひとつずつ選んでいけたら。
それは、とても豊かなお金の使い方なのだと思います。

今夜、欲しいものリストを開いて、そっと日付を書き足してみませんか。
明日のあなたの財布が、少しだけ軽やかになるかもしれません。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます

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