お金は増えないのに、欲しいものだけは増えていく
気づけば、スマホのメモには「欲しいものリスト」がずらりと並んでいます。
新しいイヤホン、気になっていたコート、話題のガジェット、ちょっといい入浴剤。
どれも「今すぐ絶対に必要」というわけではないのに、眺めていると不思議と心が弾みます。
ところが、通帳の残高は、悲しいほどに静かです。
給料日の翌日には、すっと減っていく。
増える気配は、ほとんどありません。
お金は増えないのに、欲しいものだけは増えていく。
これは、私だけの悩みではないはずです。
なぜ、欲しいものはこんなに増えるのか
まず思うのは、欲しいものが増えるのは、決して悪いことではないということです。
「これ、いいな」と思えるのは、気持ちに余白がある証拠でもあります。
毎日がいっぱいいっぱいの時は、欲しいものを考える余裕すらありません。
ただ、今の時代は、欲しいものが生まれる入口が多すぎます。
- SNSで流れてくる「愛用品」の投稿
- 通販サイトの「あなたへのおすすめ」
- 「期間限定」「残りわずか」という言葉
- 友人や同僚の何気ない「これ買ってよかったよ」
昔は、お店に足を運ばなければ出会えなかった商品が、今は寝転がったまま、指一本で目の前に現れます。
欲しいものが増えるのは、意志が弱いからではなく、増えやすい環境の中で暮らしているからなのです。
「買った瞬間」がいちばん嬉しい
もうひとつ、正直に言えば、欲しいものは「買う前」と「買った瞬間」がいちばん楽しいものです。
届く日を待つ時間。
箱を開ける瞬間。
最初に使う日の高揚感。
でも、しばらくすると、それは日常の風景に溶けていきます。
そしてまた、次の「欲しい」が顔を出す。
これを繰り返していると、お金だけが少しずつ減って、満足感は意外と長続きしない。
そんな感覚に、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
我慢するより、先に「ならべる」
ここで「全部我慢しよう」と決めても、たいていは長続きしません。
我慢ばかりの暮らしは、それはそれで苦しくなってしまうからです。
私が試してよかったのは、「我慢する」より「ならべる」という方法でした。
① 欲しいものリストに「日付」を入れる
メモに追加した日を書いておきます。
1か月後に見返した時、まだ欲しいと思えるものだけが、本当に必要なものに近づいています。
意外なほど、熱が冷めているものが多いはずです。
② 「いくら」と「何日分の生活費か」を並べてみる
たとえば1万円のものが、自分にとって何日分の食費にあたるのか。
数字を生活に置き換えると、「買う・買わない」の判断が少し落ち着いて見えてきます。
③ 「買ったあとの自分」を想像してみる
使う場面が3つ思い浮かぶなら、それは相性のいい買い物かもしれません。
逆に、「いつか使うかも」としか思えない時は、少し立ち止まってもよさそうです。
④ 「本当に欲しいもの」を1つだけ決めておく
あれもこれもではなく、「今年はこれを買う」と1つ決めておくと、他のものに気持ちが揺れた時の踏ん張りになります。
「増えない」を「減らさない」に変える
お金を一気に増やすのは、簡単なことではありません。
だからこそ、まずは「減るスピードをゆるやかにする」ことから始めるのが、現実的だと感じています。
- 月の自由に使えるお金を、あらかじめ決めておく
- 先に少額だけ貯蓄用の口座へ移しておく
- 気づかないうちに払い続けているサブスクを見直す
どれも地味ですが、積み重ねると「増えない」が「ちゃんと残る」に変わっていきます。
欲しいものがあることは、悪いことじゃない
最後に、ひとつだけ伝えたいことがあります。
欲しいものがたくさんあるのは、あなたの毎日に、楽しみたい気持ちや、より良く暮らしたい気持ちがある証拠です。
その気持ちを責める必要はありません。
大切なのは、その「欲しい」に飲み込まれてしまわないこと。
自分で選んで、自分で納得して、お金を使えること。
お金は増えないけれど、欲しいものだけは増えていく。
そんな毎日の中でも、「これは本当に好きだ」と思えるものを、ひとつずつ選んでいけたら。
それは、とても豊かなお金の使い方なのだと思います。
今夜、欲しいものリストを開いて、そっと日付を書き足してみませんか。
明日のあなたの財布が、少しだけ軽やかになるかもしれません。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます
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