朝、何気なく財布を開いた。
レシートが少し丸まっていて、
小銭が静かに触れ合う音がした。
それだけなのに、
なぜか胸の奥まで見透かされるような気がする。
財布の中身は、ただの数字や硬貨の集まりのはずなのに、
その日の心の重さを決めてしまうことがある。
余裕がある日は、空も広く見える。
少し心もやわらかくなる。
逆に、思ったより少なかったとき。
まだ何も起きていないのに、
未来まで不安に染めてしまう。
数字は変わっていないのに、
心だけが先回りして揺れている。
でも、本当の余裕は残高だけでは測れないのかもしれない。
今日も働いていること。
ごはんが食べられること。
帰る場所があること。
そういう静かな事実が、
少しずつ心の土台を作っている。
財布の中身は現実。
心の余裕は感覚。
どちらも大事で、
どちらも揺れる。
だからこそ、財布を閉じるときに
ため息ではなく、深呼吸を選びたい。
今日の数字に飲み込まれず、
それでもちゃんと向き合いながら。
財布の中身と心の余裕。
そのあいだで、今日も静かに生きている。
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