2026年6月1日月曜日

使った記憶のないお金は、どこへ行ったのか

気づけば、財布の中が軽くなっている。

大きな買い物をしたわけでもない。
特別な外食をしたわけでもない。
何かをぜいたくに買った覚えもない。

それなのに、なぜかお金が減っている。

「何に使ったんやろう」

そう思って振り返ってみても、
はっきりと思い出せない。

コンビニで飲み物を買った。
ちょっとしたお菓子を買った。
帰り道に小さな買い物をした。
スマホで何かを支払った。

ひとつひとつは、たいした金額ではない。

でも、そういう小さなお金が、
いつの間にか積み重なっている。

お金がなくなるときは、
いつも大きな音を立てるとは限らない。

むしろ、静かに消えていく。

レシートを見ても、
たしかに使っている。

でも、心の中には残っていない。

記憶に残らない買い物ほど、
あとから少し不思議な気持ちになる。

あれは本当に必要だったのか。
買わなくてもよかったのではないか。
でも、その時は必要だと思ったのだろう。

お金の使い方には、
その日の気分が出る。

疲れていたから、甘いものを買った。
暑かったから、飲み物を買った。
少し気分を変えたくて、余計なものを買った。

つまり、使った記憶のないお金は、
どこか遠くへ消えたわけではない。

その日の疲れや、退屈や、
小さな安心に変わっていたのかもしれない。

もちろん、無駄づかいをそのままにしていい、
という話ではない。

気づかないままお金が減っていくのは、
やっぱり少し怖い。

ただ、責めすぎても苦しくなる。

お金を使った自分を責めるより、
まずは見えるようにすることが大事なのかもしれない。

何に使ったのか。
どんな時に使いやすいのか。
どんな気分の時に財布がゆるむのか。

そこが見えてくると、
お金の流れだけでなく、
自分の生活のクセも見えてくる。

使った記憶のないお金は、
どこへ行ったのか。

たぶん、日々のすき間に消えている。

けれど、そのすき間を少しだけ見つめれば、
これからのお金の使い方は、
少し変えられる気がする。

大きく節約しようとしなくてもいい。
完璧に管理しようとしなくてもいい。

ただ、思い出せないお金を、
少しずつ思い出せるお金に変えていく。

それだけでも、
財布の軽さに対する不安は、
少しだけ減るのかもしれない。


ここまで読んでくれて、ありがとうございます

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