大きな買い物をしたわけでもない。
特別な外食をしたわけでもない。
何かをぜいたくに買った覚えもない。
それなのに、なぜかお金が減っている。
「何に使ったんやろう」
そう思って振り返ってみても、
はっきりと思い出せない。
コンビニで飲み物を買った。
ちょっとしたお菓子を買った。
帰り道に小さな買い物をした。
スマホで何かを支払った。
ひとつひとつは、たいした金額ではない。
でも、そういう小さなお金が、
いつの間にか積み重なっている。
お金がなくなるときは、
いつも大きな音を立てるとは限らない。
むしろ、静かに消えていく。
レシートを見ても、
たしかに使っている。
でも、心の中には残っていない。
記憶に残らない買い物ほど、
あとから少し不思議な気持ちになる。
あれは本当に必要だったのか。
買わなくてもよかったのではないか。
でも、その時は必要だと思ったのだろう。
お金の使い方には、
その日の気分が出る。
疲れていたから、甘いものを買った。
暑かったから、飲み物を買った。
少し気分を変えたくて、余計なものを買った。
つまり、使った記憶のないお金は、
どこか遠くへ消えたわけではない。
その日の疲れや、退屈や、
小さな安心に変わっていたのかもしれない。
もちろん、無駄づかいをそのままにしていい、
という話ではない。
気づかないままお金が減っていくのは、
やっぱり少し怖い。
ただ、責めすぎても苦しくなる。
お金を使った自分を責めるより、
まずは見えるようにすることが大事なのかもしれない。
何に使ったのか。
どんな時に使いやすいのか。
どんな気分の時に財布がゆるむのか。
そこが見えてくると、
お金の流れだけでなく、
自分の生活のクセも見えてくる。
使った記憶のないお金は、
どこへ行ったのか。
たぶん、日々のすき間に消えている。
けれど、そのすき間を少しだけ見つめれば、
これからのお金の使い方は、
少し変えられる気がする。
大きく節約しようとしなくてもいい。
完璧に管理しようとしなくてもいい。
ただ、思い出せないお金を、
少しずつ思い出せるお金に変えていく。
それだけでも、
財布の軽さに対する不安は、
少しだけ減るのかもしれない。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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よろしければ、
のぞいてみてください
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